今年も8月が巡ってきました。亡国内閣の首班である福田首相が靖国神社に参拝することなんて金輪際無いでしょうが、今年も15日の靖国神社は賑わうことだと思います。
まずはじめに恥をさらしておきます。恥ずかしながら源氏物語の紫式部による原本が残っていないということをすっかり忘れていました。よくよく思い出してみれば学生時代に一般教養科目の中で確かに教わっていたのに・・・。ふる~いノートを引っ張り出してみたらちゃんとアンダーライン付きで書いてありました(^^ゞ
さて、こうなってくると相次ぐ写本の発見というのはとても興味深いものです。表現が異なっていれば受ける印象もかなり異なってくるでしょうから早く読んでみたいものです。
>「読むのが楽しみ。古い表現が残存している可能性がある」 大沢本を確認した国文学研究資料館(東京)の伊井春樹館長は、そう語った。
羨ましいです。こういうときほど研究者が羨ましいと思うことはありません。まだほとんどの人の目に触れていない文化遺産に真っ先に目を通すことができるんですからね。そういった意味では考古学者も羨ましいと思うことがしばしばあります。
かつてパキスタンで暮らしていた頃、京都大学からガンダーラ関係の発掘調査に来ている教授が我が家に滞在されたことがあります。先生の滞在中は発掘の様々な話を伺うことができましたが、まるで少年のように瞳を輝かせながら楽しそうにお話になるお顔がいまでも印象に残っています。
さて、失われてしまった文化遺産といえば源氏物語絵巻もそうです。そもそもどうして「巻物」のカタチだったものを裁断などしてしまったのか・・・・。まあ、ほんの一部が残っているだけでも僥倖とは思うのですが、すべてが揃っていたらどんなに素晴らしいだろうと残念でなりません。
源氏物語絵巻(東屋)徳川美術館蔵

そういえば佐竹本・三十六歌仙絵巻も悲惨です。これは「犯人」が断定できます。そもそも最期に所有していたのは「虎大尽」山本唯三郎氏。かれが何らかの事情でこれを手放す決意をしたときに、一人で購入できる人がいなかったため品川御殿山なる益田太郎氏の邸宅に数寄者40名が集まってばっさばっさと切断してしまったんだそうです。時に大正8年12月20日の出来事です。ちなみに益田太郎氏とは三井物産の創始者です。当時の東京新聞によると、この時の最高値は「斎宮女御」の4万円で、総額では37万8千円になったそうです。このころの大工さんの日当がおよそ3円といわれていますから大工さん350年分くらいの日当と同額になります。
三十六歌仙絵巻(斎宮女御)

私は欧米の植民地主義に敢然と立ち向かった明治人には心から敬意を表する者ですが、日本文化の破壊という点においては大きな怒りを覚えます。
よく明治維新によって文明開化が始まったと言われますが、本当に「開化」なのでしょうか?どちらかと言えば単に「西欧文明の摂取」にしかすぎず、文明の変化でしかなかったように思います。そこでは多くの日本の美しき点が切り捨てられたのではないでしょうか?このあたりのことについては以前に阿比留記者にご紹介いただいた「逝きし世の面影」を一読いただけると分かりやすいと思います。
まあ、当時としては仕方がないことだったのかもしれませんが、例えば歌麿の絵なども開国後にやってきた欧米人が評価したからこそ国内でも再評価されたという経緯があるようです。我々が「浮世絵」といってまず思い浮かべるのは役者の顔を大きく描いた図案のものがほとんどだと思いますが、本来江戸の庶民に最も愛されたのは芝居の一場面を描いた構図の、ものだったようです。
しかし、さすがに日本の芝居までは知らなかった外国人には理解できず、分かりやすい絵柄のものだけが評価されたわけですね。もっとも、芝居絵にしても現代のアイドルのブロマイドや映画のチラシのようなものかもしれず、古くなったものは普通に瀬戸物をしまうときの包装紙代わりにも使われていたようです。つまり江戸期の日本人にとっては高尚な芸術はまったくなく、とても身近な庶民の楽しみにしか過ぎなかったのでしょう。
話がかなり脱線してしまいました。源氏物語に話を戻します。
私は本当にたまになんですが、現代語に訳されていない源氏物語を読んでみることがあります。それもちょっと恥ずかしいのですが声に出して「音読」をしてみるんです。
もちろん理解できないところだらけなのですが、それでも読み進めると不思議と描かれている情景が分かるようになってくるし、独特の「音」が実に心地よく感じられてくるようになります。よく、「読書百遍意おのずから通ず」などとも言いますが、やってみると病みつきになるので是非一度お試しになってみてはいかがでしょうか?
これも当時と言語の根幹が大きな変化を起こしていない母国語を持つ幸運だと思います。英語の場合だと古英語は専門の研究者でもない限り全く理解できないそうですからね。
さて、本日のもう一つの話題です。
PLAYBOY日本版が終刊 11月発売の2009年1月号で
う~~ん、時代の流れかな・・・・・
たしか小学校の高学年か中学に入ったばかりの頃だと思うのですが、父が会社の帰りにPLAYBOY創刊号を買ってきてくれました。まだおっかなくて女性のヌード写真が掲載されている雑誌なんて買えなかった年頃でしたから、と~~~っても嬉しかったことを覚えています。母や妹に見つからないように隠し場所を工夫しましたっけ。でも、今にして思うと全然ポルノっぽくなくて「きれいな」写真が多かったように記憶しています。
今月号のPLAYMATE(PLAYBOY OFFICIAL SITEより)

PLAYMATEと呼ばれるアメリカ人のお姉さんのばい~んばい~んなボディにもときめきましたが、読み物もすごく面白かったと思います。特に創刊号ではノーマン・メイラーが取材したフォアマンとアリの対決に関する記事はメチャメチャ面白かったです。
これは後付けの知識ですが、当時にはこういったコンセプトの雑誌は国内にはなかったようで、良くも悪くも大きな影響を受けた雑誌だったようですね。
ただ、環境のなせる技かもしれませんが、私はあの頃から和服姿の女性が醸し出す美しい色気の方がずっと魅力的だと思っていました。母の実家の長唄の演奏会などに行くのも楽しみの半分は和服姿のお弟子さん達を「鑑賞」するのが目的だったような・・・・・。
たいへんかもしれませんが世の女性の皆様・・・・・・・もっともっと和服をお召しになってくださいませ~~~
今日のアニメ
さて、これから少しずつ私が今までに見た中で気に入ったアニメをご紹介していきたいと思います。
実は私は根っからのアニメっ子でした。鉄腕アトムに始まって見てきたアニメの数はどのくらいになるでしょう。どれが一番かと聞かれるのが一番困ります。たぶん20世紀のアニメまで含めたら同率首位で100近くのアニメが並んでしまうような気がします。
したがってここでは主に21世紀に入ってから見た作品を中心にご紹介したいと思います。それならば見る機会もグッと減っているので数もそんなに多くはないですから。
そんなわけで栄えある第一回目のご紹介作品は天野こずえ氏原作の「ARIA」です。これは是非ともご家族揃ってご覧になっていただきたいと思う作品です。
実を言えば私がこの作品を知ったのは昨年の大晦日でした。そもそもは姪っ子に頼まれたアニメを録画するために契約したAT-Xというアニメ専門チャンネルで、通常の放送をすべてキャンセルして丸一日かけてARIAのファーストシーズンとセカンドシーズンの全話一挙放送というのをやっていたんです。たまたま朝起きてテレビをつけたら第一話の放送が始まったところで、試しにと思って見始めたら結局終わるまでテレビの前を離れることができませんでした。

大ざっぱなストーリーはAQUAと呼ばれるようになったテラフォーミングされた火星にあるネオ・ヴェネチアという街で、一人前のウンディーネになるための修行を続ける水無灯里と彼女を取り巻く人々が醸し出す物語です。
ウンディーネというのはネオ・ヴェネチアの水路を使ってゴンドラで観光案内する女性のことです。ちなみに設定ではマン・ホームと呼ばれる地球は環境破壊のため水位が上がり、本家本元のヴェネチアは水没しているし、地球で育ったヒロインは海で泳いだことすらないということになっています。
ストーリーは基本的には「日常」を描くものですが、ときどきファンタジー食の強い物語が混じります。そして、特に衝撃的な出来事やものすごく感動するようなイベントがあるわけではないのに、見終わると胸の奥がとっても温かくなって気がつくとジワ~ンとしている自分に気づいてしまう・・・。そんなストーリーのアニメです。
舞台はネオ・ヴェネチアということになってはいますが、随所に古き日本の美しい佇まいなども盛り込まれていて、作者の人柄が偲ばれる作品です。

とにかくとてもSFっぽい設定なのに、ストリー自体は実にアナログなんです。テラ・フィーミングが完成していて、地球火星間でビデオチャットができる世界なのに、AQUAではすべてが「手作り」の雰囲気を醸し出しています。
きっと、作者はデジタルな世界も楽しいけど、人の手の温もりや人と人とがふれあう暖かさを表現したいんじゃないかと思います。
AT-Xのサイトの宣伝によれば、これはヒーリングアニメということになっていますが、まさにその名に恥じない作品になっていると思います。現在はサードシーズン(完結編)の放送も終了しており、ファーストシーズン、セカンドシーズンはすべてDVDになっていてレンタルできます。機械があれば是非一度ご覧になってみてください。和くてあたたかい涙を流したいときに最適です^^
by 商人LV・6
靖国神社と千鳥ヶ淵の蝉の声